トイレ洗剤と言えば「サンポール」と真っ先に浮かぶぐらいサンポールは私達にとって身近な洗剤です。
それゆえにその危険性が軽視され、
時に重大な事故を引き起こしてしまうケースがあります。
そこで本日はサンポールを使う際のリスクについてお伝えできればと思います。
使用方法がわかっていれば、とても便利な洗剤であることは間違いありません。
リスクを理解し、サンポールと上手に付き合っていきましょう。
サンポールでプラスチックが溶けるって本当?
結論から申し上げます。
サンポールでは溶けません。
厳密に言えば、塩酸で溶けるプラスチックも確かに存在しますが、サンポールの塩酸濃度9.5%程度であれば、一般的に流通しているプラスチックであれば問題ありません。
ちなみにサンポール以上に塩酸濃度が高い商品は、業者や関係者以外では手に入りません。
間違って手に入れることもないでしょうから、ご安心下さい。
溶けることはないが変色はする
サンポールでプラスチックが溶けることはないですが、変色はします。
おそらくネット上で「溶ける」と噂になっているのもこの部分だと思います。
そしてサンポールを使う際に一番気をつけなければいけないのもこの部分です。
下記より具体的にお伝えします。
サンポールが使えるところと使えないところ
サンポールが使えるところ
- 陶器
- ホーロー
- プラスチック
- 樹脂
- FRP素材
便器の素材としてよく使われる「陶器」は、サンポールを使っても問題ありません。
「ホーロー」も耐薬品性に優れていますので、問題ないでしょう。
「プラスチック」は、酸性の洗剤だと溶かすといった話を聞いたことがありますが、上記でもお伝えした通り、サンポール程度では実際に溶けることはないので問題ないでしょう。
「樹脂」や「FRP素材」は、サンポール原液をラップなどで長時間、浸け込まなければ問題ないでしょう。
長時間、浸け込むと変色のおそれがあるため、条件付きでOKといったところでしょうか。
サンポールが使えないところ
- 金属製品
- 人工大理石
- 大理石
- 御影石
金属製品の中でも、特に「ステンレス」は変色が早いので危険です。原液だと、ついた瞬間に黒っぽく変色してしまうこともあります。
それ以外の金属製品も、長時間、洗剤に触れていると変色を起こします。金属の状態にもよりますが、早ければ数分程度で変色が見られるでしょう。
「大理石(人造含む)」や「御影石」も、酸性洗剤を使うと、酸焼けを起こし、その部分だけムラになります。
万が一、酸焼けを起こしてしまった場合、軽度なものであればリカバリーも可能ですが、決して簡単ではないので、取り扱いには細心の注意を払いましょう。
サンポールの失敗例&リカバリー
正しく使えば頼もしい味方になってくれるサンポール。
つい色々な箇所に使ってしまいがちかもしれませんが、当然、その強さゆえに失敗例も多々あります。
ここではよくある失敗例と、そのリカバリー方法について押さえていきましょう。
ステンレスが変色した場合
クエン酸では落ちない水垢に対し、サンポールを使ってみた結果、酸焼けが起こってしまったというケースが多いです。
酸焼けとは、ステンレス表面が焼けて変色してしまっている状態なので、リカバリーするには表面を薄く削るしかありません。
最もお手軽な方法は、「EZクリーン」で磨くことです。
研磨剤が入っていないので、素材を傷つけずに、磨くことができます。同じく傷をつけることがない不織布「白スコッチ」で磨きましょう。
軽度の変色であれば、これで何とかなるケースも多いですが、これで解決しない場合は、更に強い研磨作業が必要です。
クリームクレンザー「ジフ」か、もう少しがっつり磨きたい場合は「ハイホーム」でも良いでしょう。
ただし、研磨作業は当然リスクも伴います。
特に、研磨力が強いハイホームは、素材が頑丈であればとても良い仕上がりになりますが、場合によっては傷が入ります。
必ず目立たないところでチェックしてから、試すようにしましょう。
それでも、改善が見られない場合は、「耐水ペーパー」や「コンパウンド」を使った本格的な研磨作業が必要です。
専門性も高くなってきますので、これはこれでまた改めて記事にします。暫しお待ちください。
まとめ
サンポールでプラスチックが溶けることはありませんが、変色はします。
サンポールを指定された用途以外の場所に使われる場合は、細心の注意を払って使うようにしましょう。
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